段階的に相手を自分に有利な方向に導くテクニック
ここ数年流行している無料オファー
メールボックスを空けると、これまで無料オファーを申し込んだところから
大量に送られてくる売り込みのメール…
あなたも経験があるかと思います。
また、無料オファーをきっかけに有料の情報商材を購入する方も
多々おられるかと思います。
ネット以外でも
スーパーやデパートで新商品の試食で
ついつい商品を購入してしまたということもあるでしょう。
私もよくあります。
さらには無料のセミナーに参加して、有料のセミナーや教材を売り込まれた事など
しょっちゅうあります。
これらの事例は全てある心理テクニックを利用したものです。
そのテクニックとは
「フットインザドアテクニック」といいます。
どういうテクニックかといいますと、
まず相手に小さな頼み事を承諾してもらうと、
後に本来の目的である大きな頼み事を承諾してもらいやすいというものです。
営業をやっている方なら、すでにご存知の方も多いかもしれません。
マーケティングでもよく使われている
無料オファー→フロントエンド商品販売→バックエンド商品販売
といった販売の流れも同じ。
対企業とのやりとりでも、新規の取引であればなおのこと
はじめから大きい取引は難しいので、
小さな案件を獲得してから徐々に信用してもらい、
最終的に大きい案件を獲得するというように、営業の現場でも使われています。
人は最初の頼み事を承諾してしまうと、
次の頼み事も断りずらくなります。
具体的に例を挙げましょう。
街角である団体が恵まれない子供を救う署名活動を行なっていたとします。
偶然にもあなたがそこに通りかかました。
団体「現在世界では食べるものもなく、飢えと貧困に苦しんでいる子供達が●●人もいます。
そこで、私たちはこれらの子供を救うために署名活動を行っています。
是非恵まれない子供を救うためにも署名をお願いします」
あなた「ああ、いいですよ」
団体「子供を救う活動にご協力頂きまして有り難うございます。
実はこの活動のために後●●円という寄付が必要なのです。
●●円あれば、全世界の子供に食糧が行き渡り、飢えと貧困に苦しむ事が無くなるのです。
ですから、少しだけでもいいので寄付をして頂けませんか?」
あなた「ああ、しゃあないな。ちょっとだけ寄付するか」
という展開になることは容易に想像できますよね。
もちろん怒って、その場から立ち去る人もいるでしょうが、
署名した後、寄付する確立は非常に高いと思います。
この例でいうと、フットインザドアテクニックのほかにも
自分が活動の理念に対して共感して署名をした行為を
保とうとする一貫性の法則も関係しています。
なぜこのようなことが起こるのかと言うと、
自分の行動を一貫させたい、矛盾した行動をしたくないという心理が働くからです。
いわば、自分のとった行動は正しいと思いたい心理です。
ちまたには、こういったテクニックを悪用し、人をだます卑劣な行為も
横行していますので用心が必要です。
余談ですが、私の場合は、ビジネスではこのテクニックを容認しても
プライベートや人間関係ではなるべく容認しないように心がけています。
なぜなら、その場の雰囲気に流されやすく、頼み事をされると
断りずらいタイプだからです。
ですので、プライベートではなるべく、小さな頼み事も最初から断るか
ついでの頼み事も、はっきり理由を言って断るようにしています。
このように、心理テクニックを知っておくことは、
ビジネスをする上でも人間関係の場でも有利になり、
自分を守るためにもなりますので、非常にお薦めです。
いかがでしたでしょうか?
これらのテクニックは日常生活では当たり前すぎて
全く意図せず、使ってたりします。
しかし、我々マーケッターとしては、この心理テクニックを
よい意味で有効に使うべきだと思います。
ちなみに、今回は小さい頼み事から大きな頼み事をするテクニックをお伝えしましたが、
それとは真逆のテクニックがあるのをご存知でしょうか?
この方法も日常生活の中で、誰しも経験しているテクニックなのです。
次回はこの事についてお話します。
では。