【グランファルーンテクニック】顧客を熱狂的なファンにする方法

顧客を熱狂的なファンにするには、
いくつかのテクニックがあります。

それはプロパガンダの手法をいくつか組み合わせることで
あなたの顧客を熱狂的なファンにすることができます。

今回から数回にわたってプロパガンダの手法についてお伝えしていきます。

プロパガンダという言葉についてどのように感じたでしょうか?

もしかすると、ナチスの宣伝工作を連想させる
怪しげな手法だと思われるかもしれません。

実際、この手法を悪用する人間もいますが、
正しく使えば、あなた以外から商品を買わなくなるという
熱狂的ファンに育てることが出来るのです。

プロパガンダの手法の一つに
グランファルーンテクニック
というものがあります。

これは、人と人の間にどんなささいな共通点であっても、
親近感が高まり、仲間意識を持たせることが出来るというもの。

イギリスの社会心理学者ヘンリー・タジフェルによって確立された理論です。

ある実験によると、あるグループを
コインを投げて裏表が出た結果によって、グループAグループBに分けると
結果的に、自分が所属するグループを高く評価するようになり、
もう片方のグループを低く評価するという結果が出ました。

それらのグループの人たちの共通点は何かというと
何もありません。

単にコインの裏表の結果という共通点だけである
ということに注目してください。

この人として何の共通点もないグループは
コインAコインBというグループ分けされたことにより、
仲間意識が芽生え、自分たちの組織に誇りを持ち
外敵(もう片方のチーム)から組織を守ろうとするのです。

ある種の選民思想のようなものです。

熱狂的な野球チームファンやサッカーチームのファン
にも同じことが言えます。

他には、カルト教団、ネットワークビジネス
でも頻繁に使われています。

このグランファルーンをマーケティングに使う例を挙げますと
FacebookなどのSNSを使って顧客同士のコミュニティの形成、
定期的なイベントの開催
などが挙げられます。

ちなみに、
●不必要な人にも売りつける行為
●扇動し、罪もない人たちへ憎しみを抱かせる行為
●政治家とふさわしくない人物を投票させる行為
このようなことがグランファルーンによって行われていることも事実です。

では、このような罠に陥らないために
どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

プロパガンダ 広告・政治宣伝のからくりを見抜く(誠信書房)
という書籍にはこう記されています。

第一に、最小集団を作り出し、あなたをその集団の一員であると規定しようとする人に注意することである。
人を定義しラベル付ける方法はたくさんある。
「どうしてこのラベルが持ち出されてきたのだろうか」と、自問することだ。

第二に、昔から言われている市民権のモットー「得られるものに注意を向けよう」に従うことである。
自尊心を、自己イメージを維持することではなく、ひとつの目標(優れたものを適切な価格で買うこと、人のためになることなど)の達成に結びつけることである。

第三に自尊心の根拠を、たった一つのグランファルーンに求めてはいけない。
そうすることは、狂信につながる危険がある。

第四に、集団を隔てる壁を低くするために共通の地盤
(内集団にも外集団にも受け入れられる目標)を見つけるようにしよう。

そして最後に、外集団のメンバーを思ったより自分と共通点が多い
ひとりの人間としてみるようにすにすることだ。
(引用終了)

補足すると第一の項目にラベル付けという言葉が出てきますが
これはラベリングという手法で
いわゆる「レッテルを貼る」行為・言動のことです。

グランファルーンで仲間意識を高め
「あの人達は○○だから」といったように、
自分が所属するグループ以外のグループを対抗する集団・勢力とレッテルを貼るように使われています

草食男子や肉食女子といったものや
最近ネットでよく出てくる「ネトウヨ」という言葉も
ラベリングによって作られた言葉です。

また、選挙のときにも対立する党や人物に対し、
ネガティブなレッテルを貼る行為も同じ理屈です。(ネームコーリングともいいます)

第三の項目についてですが、
「わが教団のみが神に選ばれた」
「わが教団のみが世界を救う」
「われわれ以外の教団は全て邪悪な存在」
というように、選民思想を植えつけるカルト教団がよくやっている行為です。

宗教団体程度の差こそあれ、この要素を持っています。
だからこそ宗教同士の対立はなくならないんでしょうね。

最後の項目は、
グランファルーンによって
自分たち以外のグループに対するレッテル張りによル思い込みが生じるので、
その先入観や思い込みを取り払って一人の人間としてみてみるということです。

いかがでしたでしょうか?

悪用されやすいテクニックかもしれませんが、
正しく使えば、きっとあなたの顧客はあなたから離れなくなるくらい
熱狂的なファンに変わるでしょう。

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