【周辺経路・中心経路】人が物を買うときの2つの思考回路

こんにちは。
MarketingStock管理人です。

今日は【人が物を買うときの2つの思考回路】
についてお伝えしようと思います。

物を買う時の判断の仕方には2パターンあると言われています。

1.短絡的で、あまり何も考えずに購入する
2.よく考えて考えて、時間をかけて購入する

これらのアプローチは別名
1.周辺経路
2.中心経路
といわれています。

【周辺経路】…イメージ、雰囲気、主に感性、直感を用いたアプローチ
【中心経路】…事実、証拠,データ、統計、論理を用いたアプローチ

CMを例に考えてみましょう。
基本的にCMを見てるときは受け身の状態です。
あまり、論理的にものを考えていない状態ですね。

面白い映像、連呼される商品名を
深く考えることなく、ただなんとなく見ていると言うような状態。

CMは15秒または30秒の間に、とにかく良さげなイメージ、
単純なメッセージを繰り返し記憶させることにフォーカスしています。

これは周辺経路を使った説得です。

CMを見て、メッセージの根拠を考えたり、「メッセージが本当に正しいのか?」
なんて調べる人はほとんどいません。

逆に言うと、間違ったメッセージでも、そのままなんとなーく受け入れてしまう怖さがあります。

バラエティ番組にしても、視聴者にあまりものを考えさせず、
条件反射的に笑わせたり、怒らせたり、ビックリさせたりする。
とにかくTVというのは、あまり視聴者にものを考えさせないようになっています。

私はTVの業界を支配している連中が意図的に国民を白痴化させるために行っていると思っています。
(これは陰謀論でもなんでもなく、事実なのですが非常に長くなるので別の機会にお伝えしましょう。)

中心経路と周辺経路のアプローチの違い

商品を販売する際に,中心経路と周辺経路のアプローチがあるわけですが、
この違いというのは,分かりやすくいえば
購入することが、見込み客にとって重要か?さほど重要でないか?
の違いです。

例えば,
周辺経路の場合…スーパーやコンビニで買う日用品や食料品など
中心経路の場合…クルマ、家など高額な商品、長期間にわたり自分や家族に関係するもの

一般的には、上記の違いは、価格が高いか安いかの違いともいえますが,
安いからと言って周辺経路のアプローチでOKか?といえば、
そうとは言い切れません。

たとえ無料の商品やサービスでも、見込み客にとって重要度が高い場合、
周辺経路のアプローチのみでは説得は失敗してしまいます。

私が昔10年程前に経験したことなのですが、
芸能人を使ってのスポーツのイベントとの大手宅配ミネラルウォーターブランドのタイアップ企画での出来事。

ある夏の熱い日でした。
この日、宅配ミネラルウォーターの12リットルボトルを
無料でプレゼントするお試しキャンペーンを行っており,
会場の数カ所にウォーターサーバーを設置し,
イベントに来られた方に休憩中にサーバーのお水を自由に飲んでもらい、
またイベントの出演してた芸能人にもお水を提供していました。

サーバーの近くには、宅配ミネラルウォーターの無料お試しキャンペーンを申し込んでもらうための
販促ツールなども設置していました。

イベント会場のフロアではイベントに出演している芸能人のグッズを扱うブースがあり、
ミネラルウォーターのブースはその隣にあって、イベントが終わると同時に、
フロアに詰めかける参加者に無料お試しキャンペーンへの申し込み者を獲得する手筈でした。

そして、イベントが終わると、フロアにイベント参加者がなだれのごとく押しかけ、
グッズ販売のブースに人だかりが出来ました。

ついでに我々のブースにも多くの人達が押し掛けました。

「ただいま、アンケートに答えると通常○○円の12リットルボトルが今回無料でもらえまーす」
という掛け声で呼びかけをしていました。

そして無料と言う言葉につられ、かなり多くの人が無料プレゼントを申し込んだのです。

この時点では、その他のスタッフも「イベントは成功した」と言って大満足でした。

がしかし、本来の目的は、自宅にウォーターサーバーを設置して、
無料で使ってもらった後に、定期的にミネラルウォーターを買ってもらうことなのですが、
後日プレゼントを申し込んだほぼ全員が、自宅にサーバー設置するのを拒否し、
結果的に大失敗に終わりました。

なぜかと言うと、自宅にサーバーを置くことの心理的負担、
ミネラルウォーターを定期的に注文する事のメリット
これがほとんど伝わっていなかったのです。

あまりに一挙に大勢がブースに押し掛け、
ただ単に何か良い水がもらえるという認識だけで、プレゼントを申し込む人が大半であったためです。

本来ならば,見込み客一人ひとりに話し合って、
・ご家族は何人か?
・ご家庭で水道水を使っているのか?
・それともコンビニで水を購入しているのか?
・浄水器がついているのか?
・ご家庭にサーバーを置くスペースがあるのか?
など様々なニーズを聞き出したうえで、
宅配ミネラルウォーターのサービスの良さ、
浄水器やコンビニで買うお水とどう違うのかを伝え、
最終的に無料お試しキャンペーンに申し込んでもらうという流れなのですが、
この日はそれが全く出来ていませんでした。

その結果、大失敗するはめに…

この出来事は、周辺経路だけのアプローチでした。

もし、商品がペットボトルなら後日サーバーを設置する必要もありませんので、
周辺経路のアプローチだけで良かったのかもしれませんが、
宅配ミネラルウォーターの場合,いくら無料だと言っても、
・自宅にサーバーを置かないといけない
・いざ有料でお水を買うことになっても、毎月は使わないだろうし,
・解約するのも面倒だし、気を使ってしまう
・家が狭い場合、置くスペースもほとんどないし,
・旦那さんが反対する(よけいなものを申し込むなと怒られる)
など色々な心理的負担があります。

周辺経路では、これらの心理的負担を取り除く事が出来ません。

とっかかりの興味を持ってもらうだけなら、周辺経路でいいのかもしれませんが、
価格が高くなくても、無料でも、申し込むことによる心理的負担がある場合、
中心経路のアプローチによって、
・多くの人が使っている事例、
・購入後生活がどれだけ便利になるのかの具体的例
・コンビニで買う場合や浄水器を設置する場合に比べて、
 どれくらいコストパフォーマンスに違いがあるのか、
 お水の内容がどれくらいいいのか(ミネラル成分や不純物がいかに除去されていて安心なのか)
などを伝え、単にイメージだけではなく、
サービスの良さを論理的に伝え、申し込む際の心理的負担を取り除き、納得させないといけません。

周りの影響に左右されやすい周辺経路のアプローチ

周辺経路のアプローチの場合、特徴として
周りの影響に左右されるということがあげられます。
これは、自分事としてあまり考えていない分、判断基準を外部に依存してしまうからです。

例えば、メッセージを発している側が有名人であったり、
医者・学者・専門家などの権威を持った人物かどうか、
また、いかに周りの人が賛同しているか、などによって、
メッセージの内容を自分で真剣に考えることなく、それが正しいものと思ってしまうことがあげられます。

ちなみに、私の経験をおはなししましょう。

私はずいぶん長い年月アトピー皮膚炎で苦しんでいたのですが、
ある時、シャンプーや身の周りの化学物質、食品添加剤がアトピーに悪影響を与えるということを知りました。

それから購入のプロセスが一変しました。

それまで菓子パンやお菓子、シャンプーなどは、
パッケージデザインの好き嫌い、ブランドの知名度で選んで、
商品内容をあまり考えずに買っていたのですが、

商品の成分を詳しく調べた結果、ほぼすべてがアトピーを悪化させる要因になっていることを知り、
全く買わなくなったのです。

特に
・菓子パン(添加物の塊のようなもの)、
・スナック類(添加物特にサクッとする触感のために水素添加材が使われている)、
・シャンプー、リンス、ボディーソープ(自然派と謳っているものでも石油からできた合成界面活性剤が使われていたりする)

これらは一切今後も購入しません。
しかし、合成界面活性剤を全く使わない商品や添加物をほとんど使っていない商品は、
事前に調べて買うようにしています。

そして、内容も嘘偽りなく、商品の良さも納得できれば、雰囲気やイメージは関係なくリピートします。

この例は、周辺経路から中心経路の考えになったということの例になりますが、
中心経路のみのアプローチは購入までの意思決定に時間がかかってしまうことが難点です。

なので、まずとっかかりとして周辺経路のアプローチで興味と関心を集め、
その後、中心経路のアプローチで論理的に説得していく方法がおすすめです。

まとめ

物を買う時の判断の仕方には2パターンある
●周辺経路…イメージ、雰囲気、主に感性、直感を用いたアプローチ
●中心経路…事実、証拠,データ、統計、論理を用いたアプローチ

この違いは、自分にとって重要かさほど重要でないかによる
一般的には、価格の違いになるが、他には心理的な負担の違いによる

いかがでしたでしょうか。
【人が物を買うときの2つの思考回路】についてお伝えしました。

以上ここまで。

本日もお読みいただきありがとうございました。
ではまた。

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