【クレショフ効果】プロパガンダに利用されている”ある効果”とは
今回は映画やテレビのCMなど、映像の業界ではよく知られている
“ある効果”についてお話ししていきます。
まず、この写真をご覧ください。
【パターン1】
【パターン2】
パターン1の写真は、男女が飲んでいる→クリスマスに一人飲んでいる
このことから、この男性が振られたのか、酔いつぶれて好きな女性もしくは昔付合っていた
女性のことを思い出している。
という風にも想像できます。
パターン2の写真は、男女が飲んでいる→その後二人は無事結婚
と容易に想像できます。
どちらも男女の飲んでいるシーンがありますが、同じシーンでもその前後のシーンによっては、
全然意味合いが違ってきます。
このように、写真や映像を見た人が勝手に意味合いを考え想像してしまう現象のことを
“クレショフ効果”といいます。
クレショフ効果はソビエト連邦の映画作家・映画理論家のレフ・クレショフが示した認知バイアスです。
クレショフは2枚構成の写真を3パターン用意し、実験をしました。
無表情な男の顔写真→温かそうなスープ
無表情な男の顔写真→棺に入れられた老婆
無表情な男の顔写真→遊んでいる小さな少女
お分かりかと思いますが、無表情な男の顔写真がそれぞれ全く違い意味合いにとらえる事が出来ます。
後にこの効果が映画のモンタージュ技法へと発展し、映画の編集に深く影響を与えています。
普段何気なく見ているTVでも全てそこにはなんらかの意図がありますので、
注意深く観察してみることをおすすめいたします。
最近ではマーケティングに動画がよく使われるようになりましたが、
映画について学ぶ事は色々と役に立ちそうです。
映画でクレショフ効果はどのように使われているのか?
ちなみに、映画は第一次世界大戦時からプロパガンダの道具としても使われていますが、
なぜプロパガンダとして使われているのか、どのように使われているのかが分かるサイトを発見しましたので、
このサイトを御覧頂いているあなたにもシェアしたいと思います。
こちら→映画が抱えるお約束事
私は全然知りませんでしたが、
映画では画面の右側と左側から出てくる人物にもちゃんと意味付けがあるようです。
映画では、画面の左側から右側の先に、ゴールがあると仮定して、
そこにいたるまでの登場人物の葛藤を左右の動きで表現しているそうです。
ちなみに、
●左側から右側への動きは主に主人公
●右側から左側への動きが、主人公と敵対する人物
●同じ価値観、同じ内面を持つ人物は同じ方向で表現する
ほかにも興味深い情報があるようなので、興味のある方は一度ご覧ください。
映画が抱えるお約束事
さいごに
今回は、写真や映像を見た人が勝手に意味合いを考え想像してしまうクレショフ効果についてお伝えしました。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ではまた。