説得と記憶の関係

一般的に信頼性の高い人と信頼性の低い人が同じ内容を他人に伝えた場合
信頼性の高い人の方が説得力は高くなります。

しかし、時間が経過するにつれ信頼性の低い人が伝えた情報の説得効果が上がるという現象があります。
これを「スリーパー効果」といいます。

これは、伝える側の人の信頼性の低さに関する記憶と
伝える内容そのももの記憶が時間が経過する事で分離してしまうからなんです。

逆に、信頼性が高い人の伝えた内容は時間の経過とともに徐々に低くなっていきます。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

それは、
伝える情報の内容の記憶よりも、
伝える人の信頼性の記憶の方がより早く薄れていくからです。

情報が一人歩きすると言ったところでしょうか。

ハロー効果で権威性や専門性を用いた説得はその場では非常に有効ですが、
このスリーパー効果はあとからジワジワと効いてくる手法です。

新しい商品やサービスを開始し、広告宣伝活動を行ったとしても、
すぐに見込み客からの反応がないかもしれませんが、
ある程度時間が経過した段階で、徐々に効果が現れてきます。
もちろん見込み客への記憶に残るようにある程度のメッセージ量と質が必要です。

ちなみに、あなたがこれからなんらかのビジネスを始めるとして、
何の実績もなく、信頼されていない状態だとしても、
その発する情報が本当に役に立ち、素晴らしいものならば
時間の経過を経て徐々に人々に信頼されていくという事です。

ですので、現在実績がなく、周りからの信頼性が低いと関していても
心配する必要はありません。

PS.余談ですが、メディアが発信している情報も間違った情報が一人歩きして、
それが既成事実化してしまう事があります。
例えば、「南京大虐殺」やこのところメディアで取り上げられている「従軍慰安婦問題」。

このサイトはマーケティングに関するサイトなのでこの問題についての議論はしませんが、
●これらの情報は一体どこから発信されたものなのか?
●発信したメディアの性質は一体どういうものか?
●その記事を書いた人物はどういう人物なのか?
●なぜその時期に?そのタイミングで?発信されたのか?
●どのような意図でその情報が発信されたのか?
などを細かく分析しないと、メディアからの一方的な情報を鵜呑みにすることは非常に危険であると思います。

これらも一種のスリーパー効果をねらったものとして
注意深く監視する必要があるのではないでしょうか?

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