【書籍要約】LOHASに暮らす

【書籍要約】LOHASに暮らす

LOHAS(ロハス)とは、
Life Of Health And Sustainabilityのそれぞれ 頭文字を取った造語で、
「健康と環境の持続を志向するライフスタイル」という意味。
(※Sustainabilityとは持続可能性の事。)

本来のライフスタイルとは、流行に左右される事なく、
自分自身で組み立てていくもの。

最初は利己主義的なマイメリットから始まって良い。
健康を起点に世の中を見渡し、何を生活に取り入れるべきか、
何を購入すべきか自ずとこだわりが出てくる。
自分が健康であるためには、地球環境が健康でなければならない。

LOHASとエコは似て非なる物

違う点.視点の置き所が違う
エコ・グリーンコンシューマーは
地球問題(地球温暖化、環境破壊)から自分自身を見る
遠いところから自分自身を見ると、地球規模の問題と言う大きな問題を前にすると、
多くの人は自分の力に無力感を感じる。
特長としては、まず、現状否定から入る。
欲望を否定する→禁欲的、ストイックになる→義務的になりストレスが生じる→続かない

LOHASの場合
自分自身の目から徐々に視点を広げ、地球環境を見据える
起点は自分自身のメリットで構わない(欲望を否定しない)
自分のこだわりを大事にする
ゆるやかでオープンなプラットフォーム型

私管理人の考えでは
エコ=義務的で、しかたなしにやる
ロハス=自分自身がより良い質の高い生活をしたいために、
健康にいい、環境にいい物を選ぶ。

ロハスの方が、欲しい、やりたいと思う気持ち、動機づけがされているので、
このほうが、みんなが参画しやすいし、長続きしやすいと思う。
長続きする事が、自分の健康の持続性につながり、地球環境の持続性につながる。

ロハス層について

ロハス層は
●エコ的側面
●エゴ的側面
の両方を持っている。

ロハス層とは
1.環境破壊に関心が高く、実際に行動している。
2.社会的課題に対して意識が高い
3.自己啓発や精神性の向上に関心が高く、購買意識が強い
4.気に入った商品を家族や友人に勧めるなど、発進力が高い

NM2の調査によると、日本の場合、消費者をいくつかのカテゴリーに分類すると以下のような分類になる。

●LOHAS層 29.3%
特長:上記の特長以外にも
社会的課題全般に関心が高い
消費をリードする力が大きい
上昇志向を持っている
人の役に立ちたいと言う気持ちを持っている
トレンドに敏感でブランドイメージを重視(多少ミーハーでオシャレ好き)
環境、企業姿勢、作り手のこだわり、気持ちよさを感じる事を重視

●生活堅実型 27% (この中の58.4%が女性)
特長:コストパフォーマンス重視
環境健康意識は高いが、実際に行動していない

●中庸無難層 28%
特長:環境健康意識は低い。マスコミに左右されやすい

●個人利便層 15.7%
特長:環境健康意識はほとんど関心なし
コンビニなどの利便性を好む

このように、日本ではややLOHAS層が一番多い

(この本が出版されたころの調査なので、ロハスという言葉も市場に浸透している事から現在ではもっと多くの層がLOHAS層だと思う)

ロハスが生まれた背景

そもそもロハスはどのように生まれたのか?

ロハスの考えは、40年ほど前に始まったアメリカの市民運動の流れを汲む(60~70年代のオルタナティブな運動)
このオルタナティブな運動は禅、ヨガ、易経、などといった東洋思想のインスピレーションを受けている。
(なぜ東洋思想なのか?と言うと、限りない拡大を志向する西洋文明へのアンチテーゼとして、注目された。)

その後、アメリカの社会学者のポール・レイ氏と心理学者のシェリー・アンダーソン氏が
15年に渡るライフスタイルに関する調査より発見し、1998年に発表された。

ロハスの考えは、日本には、現在Eスクエアの創業者であるピーターD.ピーダーセン氏
(この本の著者)が日本へポール・レイ氏を招待し、そこから広く知られるようになった。

LOHASの6つの行ない

6つの市場へのアプローチ(衣・食・住・遊・学・働)
これらの市場での活動でLOHASな消費を高めていく

3本の徳

LOHASな物やサービスを買う人の健康と幸せ
LOHASな消費によって、地球が少し長持ちする
LOHASな消費をウ長居している起業や生産者が
ビジネスを通じて社会に貢献できる。

また、3本の徳による副産物として、本気で良い事を異様としている起業は、
そこで働く人々のモチベーション屋敷をも向上させるという効果もある。

これら6つの行いと3本の徳に対し、
政府・行政・生産者が三位一体で取り組み、
それぞれが役割を果たしていけば、新しいマーケットが誕生し、
さらにLOHAS的消費が促され、好循環がひとりでに回る。

LOHASマーケティング

これからのマーケティングの成功要因は
企業が生活者とコミュニケーションを図り、自分達が提供できる物を紹介する。
その何かが生活者に響いてビジネスが成り立つ。(共鳴・共振状態を作る。)

LOHASはエコほど厳格ではなく、ファジーでマーケティングも最初から生活者を巻き込んだ参加型が適している。

LOHAS層は物と企業姿勢をセットで買う。
なので、作り手のこだわり、プロセス、そこで生じた悩みが葛藤、作っている人の素顔を知ってもらい、消費者の共感を得る事が大事。

LOHASがはやる背景はライフスタイルの多様化
今の時代は物の豊かさから心の豊かさへシフトしている。

LOHAS的マーケティングが、従来型のマーケティングと違う点は
年齢収入職業と言った外観で消費者をとらえるのではなく、
価値観で生活者を見ていく。

ここでいう生活者とは、自分で暮らしを組み立てていこうという意識を持った生活創造者)

【参考記事】

ロハスが生まれたアメリカでロハス層がどんなことに関心を持っているのかを示した記事があります。
(Jmarketingさんのサイト記事から抜粋)

これからロハス市場に参入する場合の参考になると思います。

五つのLOHAS市場
1.Sustainable economy(持続可能な経済)
•再生エネルギー、代替エネルギー
•省エネ商品
•グリーン都市計画
2.Healthy Lifestyle(健康的なライフスタイル)
•オーガニック&自然食品
•サプリメントや健康食品
•天然成分を使ったパーソナルケア商品
3.Alternative Healthcare(代替ヘルスケア)
•自然治療やはり治療
•病気と同様な症状を発見させる物質を使用して治癒させるホメオバシー
•漢方薬やアロマセラピーなど、ホリスティックな疾病予防
4.Personal Development(自己啓発)
•ヨガや習い事、フィットネス
•能力開発や精神性の向上のための、CD、本、セミナー
5.Ecological Lifestyle(環境を配慮したライフスタイル)
•環境に配慮した家やインテリア
•エコ関連の各種商品(家庭用品、オフィス商品)

以上、今回は
LOHASに暮らすについてご紹介しました。

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