[差別化の手法1]3つの戦略軸

ビジネスにおいて差別化は非常に難しく重要テーマです。

機能や品質で差別化しようとしてもライバルが同じ品質や、さらに機能を上回った優れた商品やサービスを市場に送り出すことで、結果的に市場には似通ったものが多くあふれるようになります。そこでさらなる差別化が必要になるわけですが、ブランドやUSPといったコアな強みを見つけ出す、あるいは何かの分野に絞ってその分野で1位を目指すということもマーケティングでもよく言われていることです。

差別化のポイント=強み

戦略の基本は、自社の強みを最大限に活用して、競合の弱みを突き、競合に打ち勝ち、顧客に自社独自の強みを伝えること。

その強みは、自社がいくら強みだと思っても、顧客に強みだと認識してもらわないと強みとはいえない。
顧客に伝わってはじめて強みとなります。

何故、差別化すること、すなわち強みを持つ事が必要なのかと言えば、
顧客から他社でなく自社を選んでもらうため。

ということは、顧客が商品やサービスを購入する際の判断基準となるものでないといけません。

そこで今日は顧客が商品やサービスを購入する際の判断基準となる「差別化」をどう設定するのかについてお伝えします。

顧客が求める価値基準を決めることはマーケティング戦略の「軸」を決めること

マーケティング戦略(かんき出版)の 著者で株式会社ストラテジー&タクティクスの佐藤義典氏によると、差別化

戦略には、3つの軸があるということを提唱されています。
差別化を考えるうえで非常に参考になりますので、ここで紹介したいと思います。

1.手軽軸
2.商品軸
3.密着軸

では順番に説明しましょう。

1.手軽軸
→早い、安い、手軽、便利

これは1個当たりの商品の販売価格をリーズナブルにして、手軽さを売りにしあ商品サービスとなります。必然的に

大量に生産し大量に売ることが必要になるので大企業向けの戦略と言えます。
例)マクドナルド、カット1000円の散髪屋、コンビニの化粧品など

2.商品軸
→最高の品質、最新の技術
これは常に新機能を搭載した最新の商品であるとか、最高品質を目指すといった戦略軸になります。高級品路線もこ

の軸になります。
例)ダイソン、高級化粧品、高級レストラン

3.密着軸
→カスタマイズ、個々の顧客の要望の応える、顧客によりそう、なじみの店
これは、商品力がさほど優れていなくても、リーズナブルな価格ではなくても、お客様の要望に常に応えるとか、人

とのつながりや密接なコミュニケーションを重要視する戦略軸になります。
例)ニーズを把握している近所の散髪屋、顧客の要望通りに提供する手作りオリジナル化粧品、客の好みを把握して

いるなじみのレストラン、

さらに、これらの差別化軸は、さらにそれぞれ2つづつのタイプ、計6タイプに分けられます。

●手軽軸→1最低価格型タイプ 2利便性型タイプ

●商品軸→1最新技術型タイプ 2最高品質型タイプ

●密着軸→1顧客密着型タイプ 2カスタマイズ型タイプ

これら3つの軸をどれにするかによって、マーケティング戦略の方向性が変わってきます。それにともない戦術面でもそれら戦略にのっとった方法がとられますので、商品のコンセプトやパッケージ、価格、流通、プロモーションの方法すなわちマーケティングの4Pもそれに従う形になります・

もし戦略と戦術がぶれて一貫性がなくなると、お客様は混乱して「この会社はなんだか信用できない」と思ってしまいますので、軸が決まるとその軸に対して各々の戦略や戦術に一貫性が必要になります。

まとめ

差別化の戦略や手法は様々あるが、前提条件として次の3つの軸を決めることが重要になる。
1.手軽軸
2.商品軸
3.密着軸

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