マーケティングの天・地・人

「天の時は地の利に如かず
地の利は人の和に如かず

こんにちはMarketingstock管理人です。

冒頭の言葉は、中国の古典「孟子」の言葉を引用したものです。

孟子は中国の戦国時代の頃に実在した人物で、
孔子の孫の子思の門人の下で学んだとされます。
日本では孟子の思想は昔からよく知られていて、性善説や四端説、仁義による王道政治などでよく知られています。
江戸時代では吉田松陰が孟子を愛読しており、、『講孟箚記(こうもうさっき)』という書物を著しています。

さて、本題に入ります。
この言葉の意味は
「天のもたらす幸運は地勢の有利さには及ばない。
地勢の有利さは人心の一致には及ばない。」
という意味になります。
(冒頭のAはBに如かずというのは、AはBにおよばないということ。)

戦国時代なので、おそらく戦争についての内容だと思います。

今回、なぜこのブログで取り上げたかと言うと、
中国の戦乱期と同様、現在のマーケティングにも同じ事が言えるからです。
マーケティングにもこの
天の時
地の利
人の和
が必要であるということです。

ではマーケティングにおける
天・地・人とは何か?についてご説明します。

天の時…
●ビジネスを取り巻く外部環境
●マクロ環境(政治、経済、社会、技術)
●市場・業界の動向
●競合の動向
●消費者のトレンド、時流、世相
●タイミング(市場参入のタイミング、店舗拡大のタイミング、市場撤退のタイミングなど)

地の利…
●他社にない強み、独自性
●他社と明確に差別化されたポジショニング、
●ビジネスモデル、売れる仕組み、
●独自技術、独自の資産(ノウハウ、特許などの知財、技術)
●実績
●立地条件

人の和…
●顧客との良好なコミュニケーション、
●マーケティングを実行する上での社内の組織づくり、
●社員のモチベーションを挙げる仕組み・教育、
●ブレーンとの良好な関係、
●理念、志、ビジョン、目的の共有

これら3つの要素はどれかかけても、マーケティングは成り立ちません。

この中で、最も大事なのが人の和ではないでしょうか?

孟子の言葉にもあるように
「天の時も地の利も人の和に和には及ばない」
つまり、人の和が一番大事と説かれています。

マーケティングも同じ
人の和すなわち顧客や社員、仕入れ先などの取引業者、関係各社との良好な関係がなければ、
長期的に売上を上げる事は出来ません。

また、いくら儲かるビジネスモデルを取り入れたとしても、
それを実行する社員、外部ブレーンをまとめられなければ、
どんなに優れたビジネスモデルでも絵に描いたモチになります。

マーケティングにおいては、とかくテクニックの話が多くなりがちになりますが、商売としての原点を考えると、
人の和すなわち、顧客との関係性の構築、社員をまとめあげる力、外部ブレーンとの協力関係が重要になってきます。

では、どうやって人の和を生み出すのか?

ビジネスは一人ではできません。
一人でやっているように見えても、
多くの人達に支えれられてこそ成り立ちます。
この人の和を円滑なコニュニケーションを成り立たせている背景には、
“調和”があります。

人それぞれ個性も違えば考え方も千差万別ですが、
ビジネスで達成すべきミッションのためには、
異なる考え方を持つ人材をまとめなければなりません。

オーケストラで例えましょう。
オーケストラでは指揮者がいて、
演奏家の奏でる音をまとめあげ、調和させることによって観客に感動を与えることができます。
この調和させる力が人の和にあたります。

では、なぜ調和させる必要があるのか?
それは演奏家たち奏でる音を調和させ、
素晴らしい演奏によって観客を喜ばせ、感動させると言うミッションがあるためです。

そのミッションの根っこには、
オーケストラが掲げる根本的な考えがあります。
企業では理念といわれているものです。
この企業の理念も元を正せば、
経営者の内なる部分から発しています。
●なぜこの事業を立ち上げたのか?
●なぜこの会社をはじめたのか?など
経営者のこれまでの人生の足跡、や考え、価値観を集大成したようなものです。

その内なるものに対し
人々が共感し、協力し、味方すれば、
達成すべきミッションに向って、一緒に突き進むことができるのです。

まとめ
長くなり、自分でもまとめきれていない文章だなと思いますが、言わんするところは
天のとき、地の利よりも人の和が大事
人の和とは調和である事。
その調和をもたらす元は、理念というぶれない軸がある。
その理念という軸は経営者の内から発するもの。
よって経営者の理念を明確にする事が一番大事。

ということをお伝えしました。

大変長くなりましたが、今回もお読み戴き有り難うございました。

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