効果のある広告を作成する上で最も必要なものとは?

広告を制作する上で、外資系の広告会社ではほとんど行なっているにもかかわらず、日本の広告会社ではあまり行なわれていないことがあります。

それは広告の方向性を決定する要約書が準備されていないという事。
この要約書は「クリエイティブ・ブリーフ」といわれ、広告を作成する上で、必要な要素をまとめたものです。

このクリエイティブ・ブリーフは広告会社によって内容が異なるのですが、
「ある女性広告人の告白」の著者であり、「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーで知られるデ・ビアス社の「スイートテンダイヤモンド」をそれまで日本にあまり知られていなかったダイヤモンドの価値を広め、普及した小池玲子氏が長年の広告業界で培った実績を基に大切な物だけを抽出し、無駄な物を省いたクリエイティブ・ブリーフというものがありますので、ご紹介します。

クリエイティブ・ブリーフ
1.広告する商品の競合状態
2.競合商品に対する優位性
3.広告の目的
4.ターゲット
5.ターゲットが感じている本音
6.広告の結果、期待するターゲットの反応
7.広告が訴える最も大切な提案
8.トーン&マナー
9.その他の留意事項

このブリーフを使うメリットとしては以下の事が挙げられます。
●広告戦略に基づいた広告表現ができる
●戦略が明確になる事で、優れた表現ができる
●広告作成社の指針となる
●無駄なアイデアを省き、時間の短縮になり、絞り込んだアイデアを生み出す事が出来る。
●表現をチェックする際の明確な判断材料となる。
●表現のじくがぶれた時に、伝えなければならない内容の原点に立ち戻ることができる。
●広告会社がクライアントとの打ち合わせ等で意思の確認がスムーズにできる

ちなみにデメリットを挙げるとすれば…
●上記のクリエイティブ・ブリーフ自体が間違っていれば、表現された広告が間違った物になり、反応が得られない最悪の事態となる可能性もある。
日本ではこれを知っている広告会社はほとんどないそうなので、
あなたが広告に携わる方ならば、
実行すればたちまちその他大勢の広告会社と差別化を図る事が出来ます。

さて、上記のクリエイティブ・ブリーフを使えば、優れた広告を作成する事が可能になるわけですが、さらにレスポンス広告用として開発されたSEDブリーフというものがありますのでご紹介します。
(SEDとはセールスエンジニアリングデザインと呼ばれ、「確実に販売につなげる驚きのレスポンス広告作成術 」(同文館出版)の著者 岩本俊幸さんが提唱されている広告作成の方法です。以下はその本に掲載されている内容です。

レスポンス広告をつくるためのSEDブリーフ

1.広告の目的、目標
あなたは何のために広告を打ち、どれくらいの成果を上げたいのか?

2.特徴の再認識
あなたの内なる驚異とは何か?

3.競合状態と優位性
あなたの競合相手は誰なのか?
また、その中であなたはどのような
ポジションにいるのか?

4.ターゲット
あなたの商品サービスがほしい人は誰なのか?

5.インサイト
あなたの商品サービスをほしいであろう人が感じている本音とは何か?

6.ターゲットの反応
広告を売った結果、あなたが期待したいターゲットの反応は何か_

7.最も大切な提案
ターゲットに関心を持ってもらうため、あなたが訴える最も大切な提案(メッセージ)
とは何か?

8.信頼性とその根拠
ターゲットが広告のカベを破って購入に至るという広告の目的を達成するために、あなたの信頼できる最大の点は何か?また、その信頼性を証明する根拠とは何か?

9.効果的なオファー
ターゲットに告げるべき、次にとってもらうべき行動とは何か?
以上の9つの項目をしっかりと考えることで、広告を作った時のハズレがなくなりますので、すごく役に立つと思います。

これはいわばレスポンス広告の基本設計図のようなものです。

実際私自身もデザインの制作の仕事の時には、このSEDブリーフを使っています。
これを使う前は、せっかく一生懸命に広告を作っても、反応が得られず的を外してしまうことが多かったのですが、これを使うようになってから、まだ完璧にマスターしているわけではないですが、以前のように的を外すということはなくなりました。

はじめは慣れないかもしれませんが、使ってみる価値はあります。

もちろんこの設計図だけで広告が作れるわけでななく、ほかにAUMFAといわれるストーリー要素やアイキャッチやベネフィットの作成など細かい作業が必要ですが、
このEDブリーフも含め、本日ご紹介しました、「確実に販売につなげる驚きのレスポンス広告作成術 」(同文館出版)の書籍の中に詳しく書かれています。

もし広告制作に携わることがあればぜひ活用されることをおススメします。

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