[差別化の手法2] あなただけの魅力を伝えるUSPの構築法
こんにちは。
MarketingStock管理人です。
前回差別化の手法1で差別化の3つの軸ということでお伝えしました。
今回はその第2弾としまして、あなただけの魅力を伝えるUSPについて
お伝えしようと思います。
前回、3つの差別化軸のどの軸を選択するかによって、マーケティング戦略、、戦術が決まるとお伝えしました。
メッセージにおいても、お客様にあなたの商品やサービスを選んでもらうために差別化が必要であり、
メッセージの内容も上記の差別化軸に影響されます。
どの市場のどのようなお客様に対して、どのような価値を届けるのか?を考えた場合、一番コストがかからないのがメッセージの差別化。
メッセージの差別化とは、お客様に対して、あなただけの、あなたにしかない魅力的な特徴、強み、メリットを伝えるということです。
これをUSPといいます。
(もともと1961年に広告業界の巨匠ロッサー・リーヴスが提唱した概念です。)
USPとはUnique Selling Propositionの略で
ユニーク…独自の特徴 、他と違う部分
セリング…売り、強み
プロポジション…提案、価値、オファー、ベネフィット
それぞれの頭文字をとった造語で、
独自の特徴、強み、売り、ベネフィットを組み合わせて一行程度で言いあわらしたものです。
USPを構築する方法
USPを構築するには2つの方法があります。
●一つ目は、見つける方法
●二つ目は、作り出す方法
では順番に説明しましょう。
USPを見つける方法
自社あるいは、自分自身には特にUSPなんかないと思っていても、
それはただあなたが認識していないだけかもしれません。
今あなたが、ビジネスを行っていてお客様がいるのは
そこにあなたが選ばれるべき何らかの理由があるはずです。
その理由を知るためには、
お客様が他社ではなくあなたの会社、あなた自身から購入した理由を知ることが必要です。
その理由こそが、あなたやあなたの会社に必要なUSPを
構築するためのヒントになります。
あなたから購入した理由を知るためにお客様に直接聞こう
お客様の購入の動機は仮説は立てられると思いますが、
実際どうかわかりません。
そこで、購入していただいたお客様へのヒアリングやアンケートをとってみましょう。
なぜ、ヒアリングやアンケートをとった方がいいのかというと、
自社では把握できないお客様の本音が聞けるから。
お客様に自社を選んでくれた理由を聞くことなく、
自社の考えてUSPを設定すると、実際に購入してくれているお客様の考えと違う可能性が出てきます。
その結果、自社独自の強みがお客様に伝わらず、無視されるということにつながります。
要は構築するUSPがターゲットのニーズに合致するものでなければ意味がないということです。
そのためにも、直接購入してくれたお客様にヒアリングやアンケートをしてください。
”なぜ、他社ではなくあなたの会社、あなた自身から購入したのか?”を引き出せたら、OKです。
インタビューに際して、ほかにも同じ商品やサービスがあるのになぜうちを選んでくれたんですか?と質問しても、最初から核心を突いた答えが返ってくるとは限りません。
ですので、お客様からの答えに対して、それはなぜですか?
それはどういうことですか?具体的に教えてください。
と質問してみます。
そうすると、最終的にお客様が自分を選んでくれた部分が見つかる可能性が出てきます。
また、どうしても直接お客様と会って話ができない場合は、何かプレゼントを用意して、アンケートに答えてもらうなどの方法も考えられますl。
ヒアリングやアンケートで見つけた要素を組み合わせて、USPにする
そうして出てきた、自社を選んでくれた理由が集まれば、それをカテゴリーわけにして、重要なキーワードをいくつか抽出します。
他にはない独自の特徴
他にはない独自の強み、売り
お客様に対して、何か大胆な提案、約束をする。
これら3つの要素を組み合わせてひとつのUSPを作ります。
USPの事例としてよく挙げられるのがドミノピザを見てみましょう。
事例1.ドミノピザ
「熱々でジューシーな美味しいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ、代金は頂きません」。
これを上記で説明しました3つの要素、独自の特徴、独自の強み、売り、独自の提案
にそれぞれ分解してみます。
他にはない独自の特徴…熱々でジューシーな美味しいピザ
他にはない独自の強み、売り…30分以内にお届け
他にはない独自の提案、オファー…間に合わなければ、代金は頂きません
事例2.ダイソン
「吸引力が変わらないただ一つの掃除機」
他にはない独自の特徴…サイクロン方式
他にはない独自の強み、売り…紙パックいらず、ゴミがたまらない
他にはない独自の提案、オファー…吸引力が変わらず、ずっと使える
今やTVCMでもおなじみのダイソンは、
サイクロン方式の掃除機で大成功している会社です。
元々創業者のジェームス・ダイソンが従来のゴミが溜まると吸引力が落ちる掃除機に不満を持ち、この問題を解決するため開発しました。
そして「この吸引力が変わらないただ一つの掃除機」というUSPをあらゆる広告媒体(チラシ、パンフ、サイト、DM、CM、イベント、営業など)でも使い、
紙パックなしで吸引力が変わらない掃除機といえば、ダイソン
と誰もが認識するまでになりました。
USPを作り出す方法
二つ目のUSP構築法は、作り出す方法です。
これは、一つ目のUSPを見つける方法でもやはりこれといって見つからなかった場合、後付けでUSPを作り出す方法です。
今何か事業をされて、お客様がいるのであれば、そこに何らかのUSPがあるはずなので、それを見つければいいのですが、これから事業を立ち上げる場合、全く何もない場合は、USPが何もない状態です。
しかし、それを後付で創ることもできます。
先ほどUSPはターゲットのニーズに合致するものでなければ意味がないとお伝えしましたが、
この一から後付で作り出すUSPに関しても同じ。
まずどのようなお客様をターゲットにするかを明確にします。
そのターゲットが何に不満を持っていて、どのような願望があるのかを明らかにします。
そして、そのターゲットに他社が、なんらかの商品やサービスを提供しているのならば、それをリサーチする。
そのターゲットに提供したら喜ばれ、なおかつ他社がやっていないこと、手薄になっていることなどから、
あなた独自の商品サービスを考えUSPを作る。
新しく事業を立ち上げたり、これから独立しようとする場合にUSPを後付で設定した際、お客様に提供する商品サービスも用意しないといけませんが、先に商品を開発したり、在庫を持ったりすると、実際に市場に受け入れられなかった場合、大きな損失になります。
ですので、創ったUSPが本当に需要があやるのか実際にテストマーケティングをすることをおすすめします。
ここでいうテストマーケティングは、実際に商品やサービスがまだなくてもできるドライテストのこと。
まず、チラシや販促物、ランディングページを作成し、興味のある見込み客を集める。
そして、実際に反響があれば、必要な商品サービスを開発する。
という流れで行けば、実際に反響があり要望があればそれまで興味を持っていただいたお客様に商品ができるまでコミュニケーションをとって、さらに要望などを聞いて商品やサービス開発に活かすこともできますし、もし反響がなく市場に受け入れられなければ、
違うUSPを模索し、同じようにそれを市場に問うてみればいいのです。
おまけ
最後に、USPを構築する上で、
商売設計株式会社様のHPにUSPを作るうえで、非常に役に立つテンプレートが紹介されていましたので、
あなたにもシェアしたいと思います。
USP作成テンプレート
「この○○(商品名)には、○○という特徴と○○という強みがあります。
そのためあなたは、○○というメリットを得ることができます」
もうひとつ、みんなのコピーさんのUSPのproposition(提案、オファー)
にフォーカスした記事も非常に参考になります。
ぜひUSPを作るうえでの参考になさってください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
ではまた。